ホルモン検査について

保険適用:適用外

費用:¥1,900~¥2,270
※保険適用可否は治療内容により異なります

基礎体温表のグラフで、排卵が起こっていないようであれば、血液検査で性ホルモン分泌に異常がないかを調べます。

・FSH(卵胞刺激ホルモン)について

脳下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に作用して卵胞(卵巣内に存在する卵子を内包している袋)を発育させる作用があります。また、LH(黄体化ホルモン)とともにエストロゲン(卵胞ホルモン)の合成を助ける作用があります。血液中のFSH値から、卵巣がどれくらいの卵胞を発育させる能力があるのかを予測できます。このFSH値が異常に高い場合、卵巣の機能が悪いことを意味しています。

・LH(黄体化ホルモン)について

LH(黄体化ホルモン)は、脳下垂体から分泌されるホルモンで、成熟した卵子を卵胞(卵巣内に存在する卵子を内包している袋)から排卵させ、黄体を形成させる作用があります。排卵の約36時間前にピーク状に分泌されます(LHサージと呼ぶ)。よって、この血液中や尿中のLH(黄体化ホルモン)を測定することによって、排卵の時期を予測することが可能です。

・エストロゲン(卵胞ホルモン)について

エストロゲン(卵胞ホルモン)は、卵巣にある顆粒膜細胞と呼ばれる細胞から分泌され、卵胞期(基礎体温表の低温期)に子宮内膜を厚くして、排卵前に子宮頚管粘液量を増加させる作用があります。また、エストロゲンは、自律神経や骨などにも作用しています。

・プロゲステロン(黄体ホルモン)について

プロゲステロン(黄体ホルモン)は、排卵した後に形成される黄体から分泌されるホルモンです。子宮内膜に作用して内膜の性状を変化させて胚が着床しやすい環境にしたり、子宮の筋肉の緊張を低下させます。よって、黄体期(基礎体温表の高温期)のプロゲステロン(黄体ホルモン)の値より黄体機能を評価することができます。黄体機能不全は着床障害や流産の原因になります。

・プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)について

下垂体から分泌されるホルモンで、乳汁分泌ホルモンという名前の通り、分娩後の褥婦さん多く分泌されるホルモンです。このホルモンは、男女ともに正常でも少量分泌されていますが、値が高くなると男女ともに不妊症の原因になります。女性では、プロラクチンの値が高くなるのにしたがって、排卵障害、無月経、黄体機能不全になります。黄体機能不全は着床障害や流産の原因になります。日内変動もみられ、日中の血液検査でプロラクチン値は異常なしでも、実際には夜間・睡眠時にホルモン値が高かったりする人がいます。
リスク等気になることがあれば、クリニックにお気軽にお声がけください。